ABOUT


IFUJIは2004年に日本でスタートした工芸ブランドです。

設立者の井藤昌志は、木製家具の制作技術を学んだのちに独立し、当初は一人でOVAL BOXや食器、家具などを制作し,展覧会やショップを通して作品を販売することからスタートしました。現在は20名以上の制作スタッフが制作に従事していますが、IFUJIのものづくりに対する考えは創設以来、変わっていません。


再生産可能な木材への気づかい

人間は「ものづくり」という特徴によって地球上で栄えてきました。しかし産業革命以降の劇的なエネルギー革命によって、多量のものが生産され、日々消費されているのが現代です。持続可能性が最重要な課題となっているように、このままではいずれ地球上の資源は枯渇し、地球環境は生き物が住めない状態になってしまう可能性があります。
木材は、人類誕生以来、人間のものづくりにとって最も基本的な資源の一つです。
雨露をしのぐ家屋、動物や魚を狩る道具やそれを盛る容器、家具や衣類など地球上のどの地域でもなくてはならない最も基本的な素材となっています。その一方で、木材は他の同様の素材とは異なる特徴があります。それは「再生産可能」であるということです。適切に植樹や伐採を行うことにより、木材は持続的に再生産されます。また森林は地球温暖化を抑制するうえでも重要です。資源としてものづくりに適切に利用しつつ、森林を維持していくことは今後の人類にとってますます大切な課題となっていきます。
IFUJIは、適切に管理された森林から産出された木材のみを使用しています。例えばチェリー材は、アメリカ合衆国の「木材の生育スピードを上回る伐採は行わない」というルールのもとで計画的に伐採された丸太を使用しています。また、違法伐採された木材、産地が偽られた木材、密輸された木材は一切使用していません。


世紀を超えて使い続けられるものづくり

一つのものを長く使い続ける文化は、現代の風潮とは真逆であることは事実ですが、世界はいますぐにそちらへ舵を切る必要があるとIFUJIは考えます。IFUJIのものづくりは、可能な限り無垢の木材を使用することで製品の耐久性を確保し、メンテナンスによる修繕を可能にしています。直営店舗や直接のメンテナンス受付窓口では、常に迅速な修理やメンテナンスを受け付けています。 また、長く使い続けられるためにはもの自体の耐久性のほかに、デザイン的に美しく、より味わいが深化することも重要だと、IFUJIは考えます。シンプルさと装飾性を兼ね備えたオーセンティックで高感度なデザイン、木ならではの滑らかな質感や経年変化による味わいと愛着。それらを実現するためには、最上質の木材と最適な塗装方法の選択、手抜きのない高度な加工技術、そしてものへの「気遣い」が大切です。気遣いとは、制作のなかで作り手が一つひとつの製品と向き合うことです。この製品がどんな人の元へ行くのか、気に入られて長く使い続けてもらえるように制作スタッフみんなが「気遣って」作ること。手仕事だからこそ可能なこのプロセスをIFUJIは大切にしています。


もっと住空間に美を 

コロナ渦以降、ますます人々は家で過ごす時間が増え、居心地の良い住空間の大切さが見直されています。大量な人工物で溢れた部屋は人を疲れさせます。すっきりと上質なものを最低限配置し、こまごまとしたものは整理して目につかないようにするーこの法則を実行するだけで、見違える部屋になるだけでなく、より精神的に安定した日常を手にすることができます。さらに、美しいものを目につく場所に配置すれば、より楽しさや喜びなどの情緒性がもたらされるでしょう。  IFUJIは、小さな木箱ひとつで生活を変えられることを証明し続けてきました。これからも魅力的で長く使い続けることができる製品を作り続けていきたい。もっとIFUJIの製品を世界中の人々に伝えていきたい。そう考えています。